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マット・シュテッカー(プロデューサー/水中撮影監督)

マット・シュテッカー(企画プロデューサー/水中撮影監督)

生物学者、写真家。自身の会社であるシュテッカー・エコロジカルを通じて、川と野生の魚を守ることに注力している。当初は鱒釣りへの情熱が活動の原動力だったが、次第に水中の世界に対する深い愛情に変わっていき、さらにそれを映像に捉え、水上にいる人々に伝えたいという願いへと発展していった。50以上の魚道プロジェクトに携わり、その中には役に立たないダムの撤去も含まれている。マチリヤダム撤去プロジェクトの技術顧問委員会に所属し、河川生態学者としてカリフォルニア大学サンタバーバラ校の海洋科学機構とともに活動する。又、ビヨンド・シアーズビル・ダム(Beyond Searsville Dam. スタンフォード大学の不必要で破壊的なシアーズビル・ダムの撤去を呼びかける非営利連合体。)のディレクターも務める。2009年、カーピンテリア川におけるトラウトの移動障壁を取り除く活動で、プロジェクトパートナーと共に、アメリカ漁業組合より、アメリカ湖辺チャレンジ賞(Riparian Challenge Award)を受賞。
来日インタビュー (動画インタビュー)
我が国をダムから解放する:アメリカの水生態系を修復するためのマット・シュテッカーの取り組み(前編)
我が国をダムから解放する:アメリカの水生態系を修復するためのマット・シュテッカーの取り組み(後編)

トラヴィス・ラメル(監督・プロデューサー)

トラヴィス・ラメル(監督・プロデューサー)

過去10年間、徹底的に映画製作の技術を磨き上げる。2004年からベン・ナイトとペアを組む。フライフィッシングという部門においてショートフィルムで受賞したことをきっかけに、二人は世に知られるようになる。2007年、彼らの主要ドキュメンタリー作品となる『Red Gold』を公開。アラスカのブリストルベイ郡にあるペブル鉱山計画について認知度を高めた。トラヴィスとベンは、映像にはポジティブな変化をもたらす影響力があると強く信じており、今後も環境についてメッセージを発信し続けるだろう。コロラド州デンバーに妻メリッサと在住。

 ベン・ナイト(監督・編集)

ベン・ナイト(監督・編集)

独学で写真と映画製作を学ぶ。10年間勤めた新聞社を辞めたのち、友人のトラヴィス・ラメルと製作会社「フェルト・ソウルメディア」を起業。ノースカロライナ育ちだが、過去17年間はコロラド州テルライドで過ごす。薄明かりの部屋で、「映像と音を使って物語を伝えるにはどうするのが一番良いか」ということばかりを考えながら、大半の時間を過ごしているという。ベンのオフィスの小さいクローゼットの中には、フェルト・ソウルメディアが受賞した沢山の賞がきれいに飾られている。

ベーダ・カルフーン(アソシエイトプロデューサー)

ベーダ・カルフーン(アソシエイトプロデューサー)

ブリック+モータープロダクション(brick+mortar productions)という、コロラドを基盤としたマーケティングとプロダクションの会社の創設者。映画製作者やブランドと組んで、キャンペーンの計画と実行に携わる。過去3年間は『ダムネーション』の配給戦略とマーケティングに注力し、できるかぎり多くの人にこの映画のメッセージが伝わるよう努めている。

 イヴォン・シュイナード(製作責任者)

イヴォン・シュイナード(製作責任者)

登山家、サーファー、フライフィッシャーマン、革新者、そして起業家。環境に関するブログ「オポチュニティー・グリーン(Opportunity Green)」はイヴォンを、「ビジネスの遺産と社会貢献事業、永続的に世界をより良いものに変える環境主義によって、企業の社会的責任を打ち出したパイオニア」と表現し、ニュースキャスターであるトム・ブロコウは、「アメリカのビジネス界において誰よりも物事をきちんと実行する男だ」と語る。又、雑誌『フォーチュン』は、イヴォンを「今日生存するアウトドア業界のビジネスマンのなかで間違いなく一番成功している人物」とし、彼が1973年に起ち上げた、カリフォルニア州ベンチュラ発祥のアウトドア衣料品の会社、パタゴニアを「世界で一番クールな会社」と記している。

イヴォンがこうした賞賛を集めているのは、環境と企業管理にたゆまず関わり続けているためである。彼はパタゴニアのミッションを「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そしてビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」と述べている。イヴォンは、経済学者ミルトン・フリードマンの「会社の唯一の社会的責任は利潤を増やすことだ」と言う哲学に異論を唱え、むしろ、絶えず利潤を危険に曝しながらも、彼の目標である「最小限の影響で最上の質を生み出すこと」を追求している。

1989年、REI、Kelty、The North Faceのトップとともにコンサベーション・アライアンス(アウトドア自然保護基金)を起ち上げ。同基金は今や170以上の企業会員を誇り、それらの企業は環境グループへ資金を提供している。2001年には、クレイグ・マシューズと共に、「1%フォー・ザ・プラネット」を始める。これは年間売上の1%以上を環境保護団体へ寄付する企業同盟である。

著書に「社員をサーフィンに行かせよう(2005)」、共著書に「レスポンシブル・カンパニー:パタゴニアが40年かけて学んだ企業の責任とは(2012)」、「シンプル・フライフィッシング:テンカラが教えるテクニック(2014)」がある。

パタゴニアは1993年から役に立たず害を及ぼすダムを取り除く努力を続けている。

映画『ダムネーション』 – DAMNATION